エアバリエOp.89 全6曲完了。大きく変化した「バイオリンの練習方法」

目次

ダンクラのエアバリエOp.89を全コンプリートしました。

2021年10月中旬から2023年3月まで足かけ18か月かかりました。

エアバリエってどんな曲?という方は記事を作ってありますのでそちらもご覧ください。

エア・バリエ Op.89(ダンクラ作曲)の各曲の解説と情報

練習方法が大きく変化した。

エアバリエ前は基礎練習的なものをあまりきちんとやっていませんでした。おかげさまで「右手の発音は悪い、左手の音程も悪い」という状態でした。

基礎練習重視:ボウイングと左手のフォーム

最初にロッシーニを練習していた頃からボウイングに気を使い始めました。それが安定してきたら次は左手のフォームに意識を移すという感じです。

譜読みにも変化:通し練習は最後でいい

通し練習は最後に回して大丈夫です。基本的に普段はしなくていいと思います。

時間は有限ですし、楽器の演奏は意外と頭も体も消耗するので、毎回毎回全曲を通すと最後の方は集中力が落ちたりします。

それよりも弾けないフレーズ数小節だけをピックアップして、そこを集中的に何度も繰り返し練習する方が練習時間を短くできます。

手っ取り早く曲を攻略する方法を悟った

で、まあ最初のロッシーニは4か月か5か月くらいの期間を要しました。基礎があまりできていなかったためです。

最後のヴァイグルは2か月ほどでクリアできました。難易度はロッシーニより高かったですが、クリアするのに必要な期間は半減したことになります。

結論的には次のとおりです。

基礎練習は嘘をつかない

譜読みの進め方にも変化が

今まで譜読みのやり方といえば「楽譜の最初からとりあえず弾いてみる」ことでスタートしていました。

しかし、エアバリエに取り組んだ結果「楽譜をよく読んでから初めて弾く」ようになりました。

楽譜を読むときには「運指と運弓を想像する」ことが効果的でした。このことであらかじめ技術的に難しい部分の予想がつきます。

エアバリエを練習する意味

作曲したダンクラはバイオリニストで、バイオリン教師でした。彼が学生向けに作曲したのが「エアバリエ」という曲です。

位置付けとしてはザイツの協奏曲と似ているかもしれません。(難易度は違いますが)

実際、エアバリエの6曲では様々な演奏技法を学ぶことができます。右手の技術では、フレーズをレガートで弾いたり、スタッカートやサルタートも出てきます。左手もスムーズなポジション移動だったり、重音の押さえだったり、左手ピチカートだったり。そして左手と右手の合わせ技になる人工ハーモニクスもあります。

音楽的にも、変奏曲というジャンルで、「曲をアレンジするとこういうことができる」ことがよくわかります。

エアバリエを練習する時期

難易度判断の参考までに僕がエアバリエに取り組み始めたのは、カイザー・エチュードの後半くらいからでした。音階はポジション移動を伴う音階が出てくるあたり(10ページ目くらい?)でした。

エアバリエの楽譜はどこにあるの?

版権切れ楽譜収集サイト「IMSLP」に載っています。

https://imslp.org/wiki/6_Airs_variés%2C_Series_I%2C_Op.89_(Dancla%2C_Charles)

国内版の楽譜は「新しいヴァイオリン教本」の3巻と4巻に「ロッシーニの主題他2曲」が掲載されていたと思います。

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