目次
前回の更新から3週間。この曲に取り組み始めて9週間ほど。
昨日のレッスンであっさりOKが出ました。終了です。
下のリンクは前回の記事です。
この曲の課題だったところ。
この曲はオペラのアリアを変奏曲にしたものです。
そのことを念頭に置きつつ各部分ごとに書いていきます。
主題
ここは主題すなわちThemeです。原曲ではオペラ歌手がアリアとして歌うフレーズです。
つまり、歌うように楽器を弾く必要がありました。これは文字にすると簡単なのですが、バイオリンという楽器でそれに寄せるのはなかなか難しかったですね。具体的には半音階を一音一音分離して弾くことが難しく、対応として左手の指が担当する音数を一つの指に対して一つの音にするという対応をしました。こうすることでグリッサンド音が出なくなり、半音階がきちんと鳴るというわけです。
第一変奏
変奏部分はあくまで「器楽変奏」なので歌のように歌うことは免れます。
しかしオペラのような歌い方とは別に楽器として歌う必要がありました。この部分はスラーが数多く設定されており、スラーの間に弓が弦から弦へと移ります。その際に一瞬スラーが途切れることが多く、楽器をやっていない人にとってはそこがフレーズの切れ目だと誤認させてしまう可能性が指摘されてました。
取り組みとしては右手の弓の角度操作をできるだけ小さくすることで対応しました。
第二変奏
短く切った音が主体の軽やかな部分です。
この部分の難しいところは、後半に「三重音、直後に二重音の連続」という部分。しかも三重音まではフォルテ、二重音の塊はピアノという、鬼のような楽譜。
結論から言いますと、余分な力を抜くということに尽きます。
三重音で力んだ状態で二重音を弾くと、ピアノにならないばかりでなく、音が割れてしまいます。三重音でも余分な力を抜くことに越したことはないのですが、ピアノの二重音であればなおさらでした。
エアバリエについて
エアバリエOp.89に含まれる各曲については以前まとめた記事を作っております。ご参考まで。
エアバリエOp.89の楽譜
IMSLPにフリーの楽譜が掲載されています。
いくつかの曲は「新しいヴァイオリン教本」の3巻や4巻に収録されています。