これから米国株に参入する初心者向け投資法〜米国株は長期投資が基本〜

最近、米国株に投資する人がずいぶんと増えてきました。私が米国株を始めたのはちょうど3年前で、当時も今のように米国株に投資する人が増えていた時期ですが、現在と比べると人数は少なかったと思います。新規参入する人が増えれば投資のヒントを求める人がいらっしゃるのは当然のこと。というわけで今回はそんな新規参入される方向けに記事を書いてみたいと思います。

※ 私の投資実績に関しては毎月月末に公開しています。2021年5月時点では2021年4月末の残高等を下のリンクで公開していますので、気になった方はぜひご覧ください。

日本株と米国株の違い

米国株に投資する人がまず気にされるのは日本株と米国株の違いについてです。どういった違いがあるのか少し説明していきます。

米国株は売買手数料が高い、日本株は売買手数料が安い

これはけっこう大きな違いです。日本のネット証券で日本株を買う場合、かなり手数料が抑えられています。ほとんど無視してもいいくらいの数字ですよね。一方で米国株は日本株と比較すると手数料率が高めに設定されています。例えば私の使っているマネックス証券では日本株を10万円相当購入する場合は0.198%ですが、米国株の場合は税込で0.495%です。

この差は何を意味するかと言いますと、米国株でデイトレやスイングトレードは行わない方が良いということです。

日本株は手数料が安く抑えられているので、デイトレやスイングトレードをしてもあまり手数料率を意識する必要が必ずしもありません。しかし、米国株は日本株の倍以上の手数料がかかるので、デイトレやスイングトレードには不向きということです。

米国株は日本株よりも比較的安定的

日本株は大型の銘柄も含めて日々のボラティリティが大きい傾向があります。米国株においても中小型株に関しては日本とあまり変わりませんが、こと大型株に関しては比較的ボラティリティが小さい上、多少含み損になっても半年から1年も待てば往々にして含み益に転換することが多いです。

ただし、昨年の新型コロナショックのような経済危機が起きれば、米国株には個別株の値幅制限は存在しませんので、サーキットブレーカーが発動しない限り取引が中断することもありません。そこは注意が必要です。

取引時間帯が異なる

当然のことですが、日本市場は日本時間午前9時に始まります。一方、米国は日本時間ではないので現地時間午前9時30分に動き始めます。そのため、米国市場は日本時間午後10時30分(冬時間だと午後11時30分)に取引が始まります。ですので、日本から投資する場合、普通の人はニューヨークがお昼になるくらいまでしかリアルタイムで相場を追うことはできません。

銘柄選定の方法について

米国株は銘柄選定が命です。

というのも、日本株の倍以上の取引手数料がかかるので、そう頻繁に銘柄を入れ替えることができないからです。私がもし他の人におすすめするなら、下のように銘柄選定方法を伝えます。

  1. S&P500に採用されていること
  2. または日本でも知られている多国籍企業であること
  3. 財務が安定的であること
  4. 配当貴族銘柄であること

以上です。少ないでしょう。ではその理由について解説していきます。

S&P500に採用されている企業であること

この根拠は、時価総額が大きく、流動性がある程度確保されている、要するに買いたい時に買え、売りたい時に売れることが重要です。また、この指数に入っているということは米国を代表する500社に含まれているということで、安心感が出ると思います。

または日本でも知られている多国籍企業であること

これは、S&P500の銘柄は米国籍の企業のみであるということです。米国籍以外の多国籍企業、例えばイギリス国籍のユニリーバやブリティッシュ・アメリカン・タバコが除外されてしまうためです。

財務が安定的であること

財務は必ずチェックが必要です。しかし、難しいことはありません。米国会社四季報という本がありますので、それを使えば日本語かつ統一されたフォーマットで閲覧ができるので、非常に便利です。リンクを貼っておきます。

米国会社四季報を出したら、まず、過去のROEの推移を確認します。この数字は企業の稼ぐ力を示すもので、数字が15%から35%程度であれば優良だと判断できます。

次に、配当実績を参照してください。主だった銘柄は過去5年間の、そうでない銘柄は過去3年間の実績が掲載されています。その数字が安定的に成長しているかを確認します。もし可能であれば、米国会社四季報のバックナンバーを入手して、過去10年分くらいのROEと配当金の実績を確認しておくことをおすすめします。

配当貴族銘柄であること

配当貴族とは、S&P500を構成する銘柄かつ過去25年以上増配を続けている会社です。(厳密には他にいくつか要件あり)

この配当貴族と呼ばれる銘柄の多くは財務が磐石であることが多く、また、将来的に増配を続けていくことが予想されることから非常に魅力のある銘柄になります。特に、長期間にわたる投資の場合、定期的に利益を確定させてくれる役割も付加でき、家計のキャッシュフローを安定させてくれる可能性もあります。

迷うくらいなら上場型投資信託(ETF)の利用も検討する

ここまでは基本的に米国株の個別株をやる前提で書いてきましたが、上場型投資信託(以下、ETF)の利用も視野に入れておいてください。

ETFの利点としては、日本のETFと比べるとはるかに流動性が高く、また、信託報酬も多くの場合かなり低く抑えられています。また種類も多く、選択肢が多いことも利点です。ただ、買わない方がいいETFの数もそれなりにあるので一定の注意が必要です。

例えばSPYDというETFがありますが、これは新型コロナショックの際に大暴落を起こし、少なからぬ投資家に大打撃を与えました。このSPYDというのはごく簡単に書くと、「なんでもいいから高配当の80銘柄(確か)に投資するよ!配当も多いよ!」というものなのですが、構成銘柄の中でも財務が弱い銘柄を中心に減配するものが続出したため、減配を余儀なくされたETFです。中には嗅覚の鋭い投資家もいて、SPYDの基準価額が暴落してもナンピン買いし続け、結果的に大きな利益を享受した人もいますが、これは例外的です。

ではどんなETFを買うべきかというと、S&P500インデックスタイプのETFをおすすめします。具体的にはVOOが挙げられます。VOOはバンガード社のETFですのがもちろん他の会社の同様のETFでもOKです。

ETFの利点としては、出口戦略が個別株に投資するよりも安く上がることが挙げられます。というのは主要ネット証券では米国株の手数料には上限が定められています。具体的には税込22ドルです。米国株の手数料率は各社0.495%ですが、売買代金が4,445ドル以上であれば売買代金がいくらになっても手数料は22ドルです。

ということは、VOOのみ10万ドル保有している場合、売却時の手数料は22ドルですが、個別株10種類を1万ドルずつ持っていて、それを売却する場合は22ドル×10銘柄=220ドルもかかります。出口戦略を考えるとETFの方が有利だということがわかるかと思います。

私が保有する銘柄について

ここまで一般論で記事を書いてきましたが、では私がどんな銘柄を保有しているのかです。具体的には下のようになっています。

  • BLK ブラックロック
  • BTI ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
  • JNJ ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • KO コカ・コーラ
  • MO アルトリア・グループ
  • PG プロクター&ギャンブル
  • PM フィリップ・モリス
  • UL ユニリーバ
  • VZ ベライゾン・コミュニケーションズ
  • XOM エクソン・モービル

保有割合は下の通りです。保有額は基本的に均等になるように運用中です。

保有する銘柄ごとに一言ずつ書いていきます。

ブラックロック

ブラックロックは米国で有名かつ有力な資産運用会社です。この銘柄は配当利回りは低いものの、キャピタルゲインが得られる可能性が高いと判断したことから私のポートフォリオに含んでいます。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ

私はタバコ会社の株を大量に持っていますが、その一角かつ、手取りベースで最大の配当金をもたらしてくれる存在です。ブリティッシュ・アメリカン・タバコは英国籍の銘柄で、ADR(米国預託証券)制度を利用してニューヨーク証券取引所で取引されるものです。利点としては、米国籍ではなく英国籍のため、米国内での配当にかかる税率が適用されず、英国基準になり、日本国籍の投資家にとっては、日本国内における税率が日本株と同じ20.315%であり、気兼ねなく保有できる点が魅力です。

ジョンソン・エンド・ジョンソン

製薬大手。新型コロナウイルスワクチン開発競争においてはファイザーに敗れたものの、超巨大な会社であることには変わりなく、財務も安定的でブランド力もあることや、大量の含み益をもたらしてくれている、ポートフォリオの牽引役の一角です。

コカ・コーラ

言わずと知れたソフトドリンク業界最強の会社。日本国内では「檸檬堂」ブランドでアルコール飲料にも乗り出しています。コカ・コーラはウォーレン・バフェットが保有していたことでも有名で、連続増配記録50年以上の配当貴族としての顔もあります。

アルトリア・グループ

アルトリア・グループは、日本国内おいての知名度はイマイチですが、元はフィリップ・モリスの米国内専門会社です。タバコは依存性が強いうえに、日本国外では、法律面はともかく、運用面ではそこらじゅうで路上喫煙している光景を目にすることが示すように、法整備はザル状態で消費は旺盛です。また、企業イメージも良くはないことを逆手にとって投資先に入れています。ちなみに連続増配記録50年以上の配当王銘柄です。

プロクター&ギャンブル

日本ではP&Gで知られている多国籍企業。世界中で日用品を製造販売する世界最強の多国籍企業の一つです。連続増配記録60年以上で配当貴族を通り越して配当王と呼ばれる銘柄です。私のポートフォリオでは含み益を大量にもたらしてくれてもいます。

フィリップ・モリス

米国を除く全世界でタバコ事業を手がける業界の雄。もともとアルトリア・グループと同じ会社です。米国内での訴訟が多発したことから、アルトリア・グループを分離したという経緯があります。米国に本社を持ちますが、米国内における売り上げがないため、米国籍にも関わらず例外規定で配当にかかる現地課税がほぼゼロに近く、実質的に日本国内における20.315%の税率が適用されます。

ユニリーバ

ユニリーバは生活必需品を製造販売する超有名な企業です。英国とオランダにそれぞれ本社を置き、ニューヨーク証券取引所にもそれぞれADRで上場しています。(英ULと蘭UN)買うときはULの方を買いましょう。配当金にかかる税率が変わってきますが、ULにしておけば日本国内の税率20.315%だけになります。

ベライゾン・コミュニケーションズ

米国内の通信事業第2位の会社。日本で言えばKDDIといった位置付けでしょうか。ちなみに業界1位はAT&Tです。通信事業のほか、ケーブルテレビも手がけている(はず)。こちらは現在、わずかに含み損状態ですが配当金を入れると利益は出ている状態。

エクソン・モービル

私の保有する銘柄では最も問題児です。エクソン・モービルは言わずと知れた石油メジャーの一角ですが、昨年の新型コロナショック時には石油先物がマイナス値をつける状況の中、株価も半額以下になり、最大時で含み損率50%を記録したこともあります。取得単価を下げるためにナンピン買いを行い続けて、結果的には今年に入って一気に株価が戻り、含み益率30%に達したことも。ボラティリティが高く、扱いに手を焼いています。

配当金の状況

一応、私の配当金の状況を説明しておきます。

過去3年間に入ってきた配当金は3,812ドルです。ご覧のように、順調に増加しています。

米国株の残高推移

昨年のコロナショックまでは横ばい傾向でコロナショックで大きく目減りさせましたが、ナンピン買いを続け、その後の金融緩和の資金ジャブジャブ相場によって大きく資産を増やす結果になっています。

まとめ

  • 迷ったらVOOなどのETF
  • 個別銘柄なら配当貴族を

まとめてしまうとかなり簡単になりました。米国株は日本株と比べると少し難しそうに感じることもあるかと思いますが、実はそれほど難しいわけではありません。ぜひ参加してみてくださいね。皆さんの健闘を祈っています。

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