さて、バイオリンの弦をピラストロ社のオリーブに替えてから2週間ほど経ちました。ひとまず現時点での感想です。
音色
音色に関しては、まったく文句のつけようがありません。一部のナイロン弦やスチール弦の多くが持つ、ガツンと行くタイプではなく穏やかでありつつも、芯のある音と表現すればいいのでしょうか。そういう音です。
ちなみに、先日、録音しておいた音がこちらです。
また、音色に関しても、右手の使い方次第で様々に変化するので奥が深い弦だと感じます。
チューニングの安定性
致命的な欠陥ととらえられがちな、ガット弦特有のチューニングの不安定さについては、弦を張って最初の1週間は確かに、かなり気になるレベルでしたが、2週間も経つと、ある程度落ち着いてきた感じがします。
とはいえ、やっぱりケースからバイオリンを出して最初にチューニングをして、30分か1時間くらい経ったらチューニングの確認をして…という手間はありますが。
E線との相性
今回、E線だけはオリーブにせずに、同じピラストロ社のNo.1を張っています。特に深い意図はないのですが、オリーブのE線もお値段が高いうえ、E線に関しては通常、どのガット弦の銘柄でもスチール弦であることから、あえて値段の高いオリーブのE線を使う必要がなかったことが要因です。
このNo.1という銘柄は、E線のみのラインナップで、どんなADG線にも合うようにということをコンセプトとしています。それで今回試してみた、オリーブと組み合わせた場合に関しては、そのコンセプト通りの効果が得られていると思います。
費用対効果
費用に関しては、非常に高額と言わざるを得ません。バイオリンで最も一般的な弦の銘柄であるトマスティーク・インフェルド社のドミナントが3セット買えます。しかし、その値段を考慮しても、また、そのチューニングのわずらわしさを考えても、それに見合うだけの音質を持っていると思います。
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